THOUGHT

夜の船に星

家にあるwi-fiが遅くなってパソコンが使い物にならなくなった。自分がパソコンで資料を探したり、メッセージを送ったりしていたのが途中で止まってしまった。ちなみに家でつかっているのはPocketwi-fiで、WiMAXという企業のものだ。たまに使い物にならなくなる時がある。これがポケットwi-fiの限界かなと思う。

Wi-Fiが動かないとわかって、少し手持ち無沙汰になった。

すると外を走る車の音に気がついた。それ以外にほとんど音がないことも。

こんなに自分の生活している場所に音がないとは思わなかった。都会だからうるさいものだと勘違いしていたけれど、たまに耳を傾けると時折、静寂が流れていたりする。

遠くを走る車の音が、なんだか波の音みたいだ。部屋の窓から見える外の景色は、日が落ちて少しづつ暗くなっていく。なんだかこの部屋が船の一室で、東京という街を航海しているかのような感覚に陥った。

船は海の中を孤独に漂い、灯を見つけると心温まり、陸にあがる時を待つ。

船乗りの人に昔聞いた話がある。

夜の海を一人で漂うのは怖い、と。

でも星が空に瞬いていて、その星を見て自分の進んでいく方向を見極めることができるという。

将来について不安に思うことも、暗闇の中船に乗ることも少し似ている。

一寸先は闇でみえない。きっと必至に闇に目を凝らしても、むしろ恐怖を感じる一方だろう。しかし、空をみあげれば星が瞬いていて、進むべき道を照らしてくれる。

不安になる時は闇に目を凝らしている時だ。闇を見ていたら、さらに深い闇しか見ることしかできない。

でも空の星のように、何かが自分の道を示してくれている。それは家族や恋人だったり、友人かもしれない。目に見えない神様のようなものかもしれないし、天と呼ばれるものかもしれない。もしかしたら心かもしれないし、町内の微生物かもしれない。

それでも不安に目を凝らすことではなく、空を見上げてみれば何かがかがやいて道を示してくれるはずだ。

そしていつか大陸の灯火が視界に入った時に、星の導きは間違っていなかったとわかるだろう。