昼過ぎに鈍行で熱海に向かう。
最近は特急に乗ることが少なくなった。
ゆっくりと街なかを抜けていくのも悪くないし、そんなに急いでもいない。
車窓の景色を眺めたり、他愛もないおしゃべりをすることも出来る。
子供の頃の遠足みたいなものかもしれない。
到着してみると、あまりにも多くの人に溢れていて食べたかった海鮮丼も並んでいた。
少しだけ疲れてしまうので、手近な中華に入って昼食を済ませ宿に向かう。
部屋に荷物を置いて、少しだけ散歩してみる。
カメラだけ持って街を歩くと、普通に歩いているときよりも気になる「画」がある。
ちょっとした路地裏、木の葉の先端、照明の光。
熱海は日が落ちようとしている時間が一番キレイだ。
春の霞に覆われた街と海。都会の喧騒から離れて少しだけ深く呼吸できる。
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