ここ最近はずっと浦沢直樹さんの「漫勉」という番組を観ていました。
「漫勉」とは?
この作品は世界的に有名な漫画家である浦沢直樹さんが、他の有名漫画家さんと対談をするものです。
事前に漫画家さんの執筆風景に3〜4日ほど密着。
その時の映像を観ながら浦沢直樹さんが相手の漫画家さんと対談するというもの。
今まで萩尾望都さんや、五十嵐大介さんなど様々な漫画家さんの作画風景が公開されてきました。
私はもともと浦沢直樹さんの作品が大好きです。特に「MONSTER」「PLUTO」という作品は中高生の頃に最も衝撃を受けた漫画の一つとなっています。
浦沢直樹さんだけでなく、様々な漫画家さんの執筆風景、物語が立ち上がる様を覗くことができるという素敵な企画。
ちばてつやさんの回
全ての会が魅力的なのですが、その中でも今日見た「あしたのジョー」の作者、ちばてつやさんの会は本当に素晴らしいものでした。
ちばてつやさんは60年以上漫画を描き続けています。
それだけ長く描いていれば、描くのは楽になっていくものだと私は思っていました。
しかし、ちばさんは1週間のうちコマ作りに5日もかけているそうです。
「どうすれば読者に伝わりやすいか」
それを徹底的に意識して、何度も書き直していると言います。
60年以上にわたって漫画を描いても、それだけ時間かかかる。
そのことに驚きました。
右肩上がりを前提にしている
私が会社にいた頃は、
慣れれば早くなる
効率化していけば、楽になる
と言われていました。
右肩上がりに技術が向上したり、
楽になっていくと思っていました。
いつの間にか右肩上がりの世界、進歩主義みたいなものが当たり前になっていたのです。
今はやりの積立NISAも、右肩上がりの世界に投資するという方針です。
だけどそういうことではありません。
ひたすらに「読者にわかりやすい」を追求する姿勢。
それは楽になって、効率化できる訳ではないのだと思います。
それだけ苦労しても、何かをやり続けている
その姿勢に感動しましたし、
根底に将来的に楽しようと思っている自分の思考に気がついて反省もしました。