THOUGHT

「思う・願う・祈る」#2

七夕をきっかけに考えるようになった「思う・願う・祈る」の違い。

#1では大野晋さんの「古典基礎語辞典」をみてみました。

・「祈る」と「願う」はなにかに働きかけている印象がある
・「思う」の意味の中に「願い事。」という定義がある
・「思う」と「願い」は似ていて、「願う」と「祈る」は対象がいる点で似ている

こうなってくると全部いっしょな感じも少しして、混乱してきました。
なので、#2では白川静さんの「字訓」を読みながら違いを探っていきます。

「思う」

胸のうちに深く思うて、外に表すことのない考え事をする。ひとり心のうちに抱く感情をいう。しかし、そのような感情は、どうしても面にもあらわれやすいものでもあるから、もとは「面」と同根の語であろう。そのような心理をもつ語として理解され、他の動詞・形容詞と複合して用いることも多い。

「祈る」

「い」は「斎(いみ)」「忌」の「い」と同根。「のる」は「法(のり)」「告(の)る」と同根。神聖な忌むべきことばを以て、神に申し願うことを言う。神に祈ることをいう語に、「いはふ」「いつく」「まつる」「いむ」「のむ」「ねがふ」などがあり、「いむ、のる」の複合語が「いのる」であると考えてよい。

「願う」

「勞(ね)ぐ」に接尾語の「ふ」を添えた形。神の心を労い慰めることによって、自分の願うところの実現を求めることをいう。類義語の「いのる」は斎・忌の意を含み、身を祓うことによって願う意である。同じく祈願することであっても、その方向に異なるところがある。

「祈る」も「願う」も神様に何かを求める点では一致していたのですが、その方法に違いがみられました。

「祈る」は神様の名前などの「タブー」を口にすることで、「願う」は自身を清めることによって神様に頼み事をします。

「字訓」だと「願う」と「思う」は結構違うように感じました。

「思う」というのは胸の内深くの感情です。

しかし語根が「面」という、外に自然に現れてしまうものと同じです。

なので「思う」と「願う」は必ずしも一緒ではありません。

今回は2つの辞典から意味を調べてみましたが、もっとリサーチが必要そうです。

七夕まであと3日。短冊に何を「思い・願い・祈り」ますか?

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