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お盆はどのような行事なのか:それと考えたこと

お盆は正式には「盂蘭盆(うらぼん)」と呼ばれ、サンスクリット語の「ウランバナ」を漢字に当てた言葉だといわれています。

仏教行事の一つで餓鬼道などで苦しみを受けている亡者のために仏事を行なって,その苦しみをはらうことを言います。『盂蘭盆経』という伝説に基づいているとされています。

お盆はもともと旧暦の7月13日から16日までの4日間で行われていまたようです。現在では8月13日から16日までの4日間と、人月遅れで行われるようになりました。

内容としては以下のようなことを行うそうです。

迎え火をたいて死者の霊を迎え、精霊棚(しょうりょうだな)を作って供物をそなえ、僧による棚経(たなぎょう)をあげ、墓参りなどをし、送り火をたいて、霊を送る。

先日観た「天気の子」にも、迎え火を庭で焚いているシーンがありました。

迎え火は火を焚いてご先祖様がいらっしゃるのを迎える行事です。反対にお盆を終えて、ご先祖様がお帰りになられるときには送り火をします。

京都の五山送り火なんて有名でみなさんもご存知かもしれませんね。

ものすごく関係のない話ですが、五山送り火というと毎回思い出す話があります。「人間の建設」という岡潔さんと小林秀雄さんの対談、というかお互いに好き勝手に話していることがそれでいて面白いような本なのですが、冒頭に以下のようなやり取りがありました。

小林秀雄「今日は大文字の山焼きがある日だそうですね。ここの家からも見えると言ってました」

岡潔「小林さん、山はやっぱり焼かないほうがいいですよ」

「そんな元も子もないようなことを‥!」と衝撃を受けましたw

さてここからは調べ物とは違う、ただの感想です。

お盆に自分の現在地を知る

お盆は先祖様をお迎えし、一緒に過ごして、またお帰りいただくものだと言います。ご先祖様が自分の家にやってくると思うととても不思議な気がしませんか?

私の恋人は「おばあちゃんたちが帰ってくる」という言い方をしていました。その時に私はハッとしたのです。

私は自分の祖先が帰ってくるということに全くリアリティを持っていませんでした。「お盆」という言葉だけが無味乾燥に自分の体を通り抜けていたのでしょう。

「ご先祖さま」を考える時に驚くのが、ご先祖様の一人でも欠けていたら私はいなかったであろうという事実です。

細田守監督の作品に「未来のミライ」と言う作品がありました。

あれは幼稚園くらいでしょうか?小さな男の子が自分のご先祖様、つまり自分のおじいちゃんの若い頃などに出会い、たくましくなっていくお話です。

この映画で細田監督は生命がつなっているという壮大な時間軸の物語に目を向けさせていたのだと思います。

今日からお盆休みで実家に帰られる方も多いかと思います。

もしかしたら実家に帰らずに自宅でゆっくりされる方もいるかもしれませんね。

迎え火、送り火はできずとも、少しだけご先祖様に心を向けて、自分の生まれてくるまでに流れてきた膨大な軌跡に思いを馳せるのも素敵な休日になるかもしれません。

最後に青空文庫でみつけたお盆が関係する小説をご紹介しておこうと思います。

「おさん」 太宰治

「若きいのちを」 宮本百合子