- 「2020年に何をしたいかわからない」
- 「なにかモヤモヤと悩んでいる」
2020年をどういう年にしたいかを考えたときに、ふと目に止まったのが「お金という人生の呪縛について」著:松本大(幻冬舎)だった。
この本は以前、お世話になっている人から勧めてもらった本で、1回読んだきりでずっと本棚に入ったままになっていた。
久々に読んでみると、悩むよりも自分の信念に沿って、まず行動してみることの大事さを教えてくれる内容だった。
今回の記事では本書を読んで、自分が気になったところをピックアップしている。
概要
著者の松本さんは、ゴールドマン・サックスで報酬10億円が約束されていたにもかかわらず、会社を離れマネックス証券を立ち上げた。
仕事といえば、「効率化」「整理整頓」「順序付け」などの言葉が有名だ。
しかし、著者の松本さんは、「仕事に優先順位はつけず」「仕事の整理法も考えず」「夢も目標も曖昧にしたまま」、目の前にある仕事に全力を注ぐと言う。
本書は、松本さんの思想や仕事哲学などを語った本だ。
「世界の中で生きたい。」
この本は松本さんの仕事術や哲学についてだが、一番私が気に入ったのは最終章だ。
「世界の中で生きたい。」
自分も常々そう思っている。日本だけでなく、世界中のいろんなところを見てみたい。現地で暮らして、文化を肌で感じ、その土地の食べ物をいただく。
私は1年間リトアニアという国に留学し、昨年末はタイやベトナムなどの国を回ってきた。住み慣れた日本を離れて、日本語が通じない文化の違う国に行く。
例えば、リトアニアではカフェの店員さんが話しかけるまでスマホを触っているし、タイにはトイレットペーパーがないトイレが多い。不便といえば其のとおりだが、暮らしの中で自分の常識がどんどん書き換えられていく。
松本さんも「人は守られていないところへ出たり、異質なものとふれることで成長します。」と書いている。
一度しかない人生です。世界の人々と触れ合いたいと思います。(中略)世界の中で生きたい。
「とにかく荷物を増やさない。出張こそよい旅に。」
私は「身軽」だったり、「物が少ない」ことにこだわりがある。だからこそ、世界中を飛び回って仕事をしている松本さんのこの章に惹かれたのだろう。
服や小物など身につけるものから荷物まで、自分とともに移動する質量を極力小さくすることが消費エネルギーを減らすことにつながり、身体が疲れにくくなります。
この感覚は非常によく分かる。
自分がリトアニアの留学を終えて、日本に帰るときに飛行機が1日遅延した。そしてラッキーなことに、フィンエアーのファーストクラスに乗ることができたのだ。
わたしはバックパッカーなので、荷物を全てリュックにつめて機内に持ち込んだ。7kgはあったと思う。しかし、他のファーストクラスの人はみんな手ぶらだった。持っていてもスマホとイヤホン、ヘッドホンだけ。
一方で、エコノミークラスの人はたくさんに荷物を持ち込んでいた。
ものが少ないのが一番いいとは思わないが、ファーストクラスの人がほとんど全員、手ぶらだったのはとても印象に残っている。
それから、私もなるべく荷物を減らしたいと思うようになった。
実際に荷物を減らしてみると、移動が楽になり、行動力も上がった気がする。荷物の軽量化については以下の記事に詳しく書いている。
「夢や目標は曖昧なほうがいい」
2019年が終わって、2020年になったばかりだ。
気持ち新たに、目標を立てた人もいると思う。私は年が明けてから、何をすべきか悩んでいた。
この方向であっているのか、将来大丈夫かどうか。
この本で松本さんは以下のように述べている。
方向性をだいたい決めたら、とにかく走り出してみるのです。立ち止まって悩んでいても情報が入ってきませんから、答えは出ません。それよりも、少しでも歩みをすすめることが大事でしょう。
色々と悩んでいた自分は背中を押された気分だ。
まずは、いまやってみたいことをやってみる。それでだめならだめで修正すればいいし、うまくいったら喜べばいい。
本書の中ではなんども「仕事に優先順位をつけない」「目の前の仕事からやる」という仕事哲学が語られているのも、「方向性だけ決めればいい」という考え方が根底にあるのだろう。
- 「これで本当にいいのか」
- 「間違ってないだろうか」
新年で2020年に何をしたいか、どうなりたいのか、悩んでいる人におすすめの一冊だ。



















